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2020.06.01
Essay

イントロダクション

コロナ時世下の都市空間

新型コロナウイルスの席巻によって、都市空間が書き換えられようとしています。公共空間が急速に変容する姿を私たちは目の当たりにするようになりました。テレワークが加速し、これまでオフィス街に通勤していた人々は、日中住宅地で過ごすようになり、近隣の公園や道路空間、スーパーやホームセンターが活性化しています。

私たちが通勤通学で利用している駅や歩道も根本から考え直さなければならない状況にあります。これまで交通施設の多くは、フルーインのサービス水準と呼ばれる「人の混雑度合い」を指標にして、駅前の通路やデッキ、歩道の幅員を定めてきました。しかし、今後は、エドワード・T・ホールが唱えるパーソナルスペース「対人距離」を指針にしていく必要があるのです。特に、都市人口が世界最大である東京では、真摯に考えなくてはならないテーマです。例えば、満員電車では、不特定の他人が自分の周りを至近距離で接近して密集するがために、心理的な障壁が生まれ、社交的な活動はしてはならないという、自由な社会活動が拒絶されます。今後は、人々が快適に接して、適度に距離感覚を持って、人々が生活していけるよう、公共空間の設計の方法を改めなければならないでしょう。本シリーズでは、ウィズ・アフターコロナ時世下世界の都市空間の即地的な現象を取り上げ、人々の行動や心理の変化に合わせて、人々が社会的活動を維持し、豊かな交歓を育む空間を構築していくための実用的なツールに着目していきます。fig.1

関谷進吾

1983年イギリス、ウェールズ生まれ/慶應義塾大学環境情報学科卒業/同大学大学院修了/フルブライト奨学制度でニューヨーク市のプラット・インスティテュート大学院にてプレイスメイキング学修士/ニューヨーク市でBID組織ユニオンスクエアパートナーシップのデザインスペシャリストとして勤務/WXY建築・都市デザイン事務所においてプランナーとしてダウンタウンブルックリンの公共領域の再編プロジェクトなどに従事/帰国後プレイス・ソリューションズ・グループ合同会社設立

    移動・滞留に求められる対人距離に依拠する理論/作成:著者

    fig. 1

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