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2022.08.01
Interview

庭・建築・街をつなぐ

理想の環境と暮らしを提案する造園

荻野寿也(荻野景観設計)

庭は住まいの構成や街とのつながりに密接に関わり、人の暮らしにも大いに影響を与えます。庭と建築がつくる空間は、これからの建築と人の暮らしにどのような示唆を与えてくれるのでしょうか。多くの建築家と協働している造園家の荻野寿也さんに、作品の施工例も含めながら、これからの庭と建築の関係に求めるものやそのあり方についてお話を伺いました。(新建築住宅特集編集部) ❇︎本記事は『新建築住宅特集』2013年1月号に掲載された巻頭インタビューです。実践の場としての事務所兼ショールーム「green cave」が紹介された「建築と庭の境界の融和──室内緑化で緑を身近に引き寄せる試行錯誤」も新建築.ONLINEで公開されています。

つくるのではなく、原風景を再生する

──荻野さんのつくられる庭は、いわゆる「庭園」とは印象が異なりますね。和洋折衷ともいえる独特のスタイルの造園をされていらっしゃいます。

「原風景再生」といっているのですが、建築は、もともと林であったり草や花が生えていたところを取り除いて建てられます。だからもう一度、本来こういう景色があったであろう土地に建築が降りてきたような、どこか懐かしい心が安らぐような造園ができないかと考えています。
造園の仕事を始めたのは、17年前に、設計工房CASAの坂本昭さんに自邸「富田林の家-花火に集う」(『新建築住宅特集』9612)を設計してもらったのがきっかけです。当時、庭はコニファーと花に溢れたガーデンデザイナーによるイングリッシュガーデンか、庭師による伝統的な日本庭園かという、両極端の選択肢しかなかったのですが、僕はこの対極的な業界に問題意識をもちました。これらは現代の建築に寄り添う庭とは思えず、理想的な建築と造園の関係ではないと思ったのです。
建築家による造園にしても、1本だけ置物のように株立ちの木を配置したり、公共建築でも置物のように5m間隔で均等に木をぽんぽんと置いていくアメリカのランドスケープが主流でしたが、こうした建築と造園の関係はそれぞれが独立して喧嘩しているように思えて、なじめませんでした。庭園にしても、職人技を発揮したものや、日本庭園のセオリーといったものに乗っ取って飛び石を配置したりしていますが、そうした「つくった感」をなくしたいと思ったのです。シンプルで、どうしても新しく見えてしまう現代建築に対して、古くからある山や川などの風景を想い起こすような自然な造形・配置で樹木や石などを添えることで、その土地に根を下ろしたように建築を仕立てることはできないかと思いました。
その後坂本昭さんが設計し、造園を大隅驍子さんが手がけた「小野の家」(『新建築住宅特集』9310)を見た時、イングリッシュガーデンでも株立ちの植栽でもなく、何とも渋くて魅力的だなと思いました。それで自邸はおふたりにお願いしたのです。
僕は建築の勉強をして、5年間現場に出て施工の仕事をしてから、家業の建材店を継ぎました。自分の代からはグリーンキーパーの指導のもとにゴルフ場の造成を始め、それをきっかけに、植栽や芝生、樹木も研究をするようになりました。そういった仕事の中で芝生には知識があったので、自邸に当時では珍しい芝生の屋上緑化を行い、1999年に「大阪府みどりの景観賞」をいただきました。
自邸をつくる過程で皆で木を見にいったり、その時に木の生態や、住宅に合う木とそうでない木についても知って興味が湧きました。坂本さんも「荻野さんは造園もやればいい」といってくださり、以後住宅の造園を依頼してくれるようになり……という経緯があって、造園を手がけるようになりました。
建築は少し植栽に隠れているくらいが、より色っぽくたおやかに見えると思います。だからどこにどのような木を入れたらこの建築をより魅力的に見せられるかを考えます。そうして優しく、柔らかく建築に寄り添う庭にしたい。僕が思うに、造園屋は靴屋みたいなもので、衣服に合う靴を選ぶような感覚で建築に寄り添う庭がよいのです。そういう想いで、空間とのリンクを考えてきました。

──「原風景再生」と建築に寄り添うとは、具体的にどのようなことでしょうか。

まずは場所性です。僕はひな壇状に宅地造成されている土地には抵抗があるので、もともとの土地のかたちに近付けるような、ナチュラルな柔らかい稜線をつくっていきたいという視点から、その場所を見るようにしています。砂利にしても、同じ石を敷き詰める日本庭園では雰囲気が固くなってしまうので、自然の野山の状態に近付けるように丸い川石を数種類を混ぜて使用します。
樹木の選定も、土地ゆかりのものを選ぶようにしています。たとえば神戸に建つ住宅であれば、六甲山の麓にはアカマツ林が多いので、その再生への願いも込めてアカマツを取り入れることが多いです。建築のデザイン以上に、選ぶ敷地によってランドスケープは激変します。前田圭介さんの「アトリエ・ビスクドール」(『新建築』1002)ではモミジを植えました。大阪府箕面市に建っているのですが、モミジがとても有名なところです。それに前田さんの拠点も「もみじ饅頭」のある広島ですから、そうした遊び心もあって提案したら、前田さんも面白いですねといってくれて、メインファサードに入れることになりました。
僕は落葉樹が好きなので、多く採り入れています。新芽が一気に芽吹く4、5月頃はとても気持ちがよいし、夏は日傘の役割を、葉が色付く秋、冬は葉を落として日射を採り入れてと、表情がどんどん変わります。皆を喜ばす花を咲かす木も落葉樹が多い。春の訪れを告げるコブシやサクラ、モミジの彩り豊かな紅葉は皆を喜ばせて人を寄せるし魅力的ですね。樹形にもこだわるので、その面から見ても面白みがあります。通常の生産農家の木は幹が真っ直ぐな株立ちなので綺麗なのですが、どこから見ても同じかたちに見えるものが多くて、植えると置物のようになってしまいます。ですから厳しい山の環境の中で光を求めて育ったような自然樹形の樹木をよく使っていて、あえて幹の曲がった木を選びます。木を支える支柱は地上にあると庭が人工的に見えてしまうので、地下支柱という独自の方法を用い、表に人工物が見えてこないようにしますfig.2fig.3

「建築に風の流れを感じさせる」ためのものづくり

──樹形にひかれる建築家も多いようですが、形が整っていない片流れの樹形や、さまざまな樹種はどこで手に入れるのですか?

自然樹形の木をなるべく選ぶようにしているので、日本全国に木を探しにいきます。特に東北・九州あたりがよいですね。東北では縄文時代から続く日本の原風景を代表する冷温落葉樹林帯の植生が今も残っています。炭焼き産業が発達しているので、そのための木が多く生えていて山の伐採や管理がされていることも関係しているでしょう。
植木探しはひとりでは探しきれませんから、多くの人に協力してもらっています。大阪の生産農家は規模も大きくて、いろいろな情報も入ってきます。最近はだいぶ「荻野好み」を分かってくださる方が増え、「こんな木が入ったよ」と教えてくれたり、全国各地の生産農家など、多様な樹形の樹木を見つけるためのネットワークができつつあります。もちろん植えようとしている場所にその植生が合うかどうかという調査も欠かせません。特に関東と関西は土が違い、関東の土は関東ローム層で水はけもよいため、植木の成長が早く、幹も太くなりますが、少し粘土層や石が入っている関西ではそれほど大きくならない傾向があります。そのため土壌改良も土地ごとに柔軟に対応しています。
僕は造園の現場が完了した時点で、すでに何年も経ったかのような熟成感を出せるようにしたいと思っており、年月を重ねるとさらにより一層熟成されるように見込んで庭をつくっています。もし木が大きくなったら、通常は枝先を切って成長を止めますが、それをしてしまうと自然樹形ではなくなってしまう。自然樹形は枝先の繊細さが重要だと思っているので、枝先を切りたくないのです。そのため空間に余るほど大きくなった時には、葉の量を調整したり、枝抜きや根切りによって樹木の成長をコントロールしています。ちょっとした風でもゆらゆら揺れる、自然で細やかな印象をつくれているのだとすると、それはそうした剪定や樹形への配慮から生まれているのだと思います。僕は形状にひねりのある木が面白いと思いますし、それを生かしたいので、生け花と同じように「このラインがいい」と感じる枝を生かすためならばそこに芯を立て、他の枝を取ったりもします。こう考えていくと、建築だけで見ると間取りを優先してプロポーションがよくない家の場合も、斜めに樹木を打つことで、見え方の効果を調整することができるのです。空間のバランスは、樹木を打つポイントである程度補正できます。植える位置を真ん中ではなく少し寄せたところに生けていく、そうしてみると開口の位置が全体により整って感じられたり、樹木があることで空間として綺麗に見えてくるとか、ピシッとした印象を和らげることもできます。そういった微調整は、設計の段階では十分にできません。現場で、その場所の光や土の感触や、建築との対話の中から、そこで暮らす人びとの生活をイメージしながら庭づくりはしていくものなのです。特にキッチンの立ち位置からの見えはもっとも重要視します。
施工の際は建築の内外をいき交いながら総合的に判断し、樹木の選択、配置、樹勢、樹形を現場でスピーディに決めていきます。迷いながら時間をかけてつくるよりも、迅速な判断を繰り返して短時間で切り上げる方が、よい庭になることが多いです。住宅規模であれば3人で3日かけて仕上げるよりも、10人で1日で仕上げる方がよい時もあります。
先日もギャラリー・間での「スタジオ・ムンバイ」の展覧会へいったのですが、現場でつくっていくスタイルのものづくりは理想的だと思いました。造園も現場でとらえる感覚が大切ですから、通じるところがあります。建築も設計と施工が融合すれば、より造園との関係が深まるようにも思うので、建築家の意識がそのようになってほしいですね。今は経済優先の社会ですから予算も決まっていてその範囲内に納めるつくり方が主流ですが、その場で風景をつくっていく意識は必要なんです。

設計段階からの協働を──造園と建築を等価で扱う意義

フランク・ロイド・ライトやルイス・バラガン、吉村順三の作品を見ていると、敷地やその外部環境をとらえたうえで有機的なつながりを意識したデザインがされていたり、風景になじむような素材や装飾、プロポーションが建築全体に取り入れられていたり、秀逸で凄いなと感じます。村野藤吾の自邸でも、アプローチから動線をずっと導いて入れていたり、敷地環境のよさもあると思いますが、昔の家はそうした佇まいが非常に美しいと感じます。
最近は、住宅の規模や建ち方が当時とは異なることを鑑みても、外部への意識をもって昔の建築家が当たり前にやってきたことができる人が減っているのではないかと危惧しています。建築と緑との関係が薄いような気がして仕方がありません。
造園は建物ができた後に取り組むことが多く、設計段階から協働できる機会はほとんどありません。建物ができた後に、そこに付属するものとして植栽を加えればよいという感覚が根強いのです。これは日本庭園やイングリッシュガーデンの、建築と庭が別々につくられてきた歴史の中で生まれてしまった感覚ではないかと思うのですが、その結果が「隣の家のあの窓が気になるから、ここに常緑樹を植えて」という植栽を間違って扱うことにつながっています。本来、見えをどうコントロールするかは開口部を低くしたり場所をずらしたりするなど、建築でどうにかするべき部分なのです。
ありがたいことに、僕に依頼してくださる建築家の皆さんは、街や外部に対して高い意識をもっていらして、建築と造園を等価で考えてもらえます。前田さんは計画の早い段階から造園のアイデアを採り入れてくれますし、伊礼智さんとのお仕事でも、最近は敷地を見にいく時から声をかけていただき、その場で「造園家から見て、この土地はどう?」と意見を求めてくれるので、僕は「隣のこの緑は借景として使えますね」「あの山の稜線は綺麗だから、引き込んでいきたいですね」と伝えます。こうした意見を聞いてもらえるのは、とても嬉しいことです。先日は敷地を視察した後に泊まったのですが、その日の夜に伊礼さんは僕がいったことも取り入れながら、翌日の建主との打ち合わせに向けてプランに落とす作業をして、僕に見せて「これをどう思う」と(笑)。設計と造園をこのように同等で考えてもらえる中で仕事をするのはとても楽しいです。構造も「はたして、こうしたデザインは可能か」ということを設計段階から建築家と協議することで、より高みに挑戦できると思いますが、造園も同じことです。なるべく早い段階から参加することで、照明計画なども一緒に取り込みながら、建築と造園の見せ方に迫れるような気がしています。

──荻野さんからも照明のリクエストをされるのですか?

外部の庭の照明に関しては、室内に比べるとあまりスタイルは確立されていません。だから建築家はよく下からアッパーライトを当てたり、置き型照明を使うケースが多いのですが、僕は上からの照明がよいと考えています。アッパーライトは落葉した木では幹の部分だけぴかっと光り怖い印象になってしまったり、お化けみたいに大きな影が壁に出たり、映り込みが起こりやすく、室内からは鏡のように見えて外が何も見えなかったりします。それに地下支柱と同様の理由で、照明機器を見せたくないのです。
上から照明を当てた場合は、照度の調節は必要ですが、部屋の中から見た時の映り込みはだいぶ抑えられて、月明かりに近い印象になります。しかし上から照らす場合は建物に取り付けなければいけませんし、後付けすると配線が難しいので、そうした意味でも設計段階の早い時期から造園も参画していくことの重要性を感じています。

人と暮らしへの視点

──これから、建築と一緒にどのような庭づくりを目指していきますか?

建築と造園は等価なものであることを広めていきたいのと同時に、「造園先行型の街づくり」を提案していこうと思っています。ハウスメーカーの方とも一緒に仕事をする機会があるのですが、大きな企業の資本力と規模があってこそできる街づくりがあると思うのです。
山へ樹木を見にいくと、時々「ここに家を建てたらいいだろうな」と思う場所に出会うことがあるのですが、そういった感覚での分譲地のあり方を考えてみたいのです。今は宅地造成をするために土地が削られますが、もっと柔らかい稜線の地形を生かした土地に、樹木を先に植えて熟成させ、その隙間に建築を置く、そんな宅地開発がしてみたいですね。
そうなると僕の仕事はないようにも思いますが、そんな住宅の「原風景」をつくりたいという理想をもっているんです。植物と共にある空間(住まい)と暮らしです。最近は多くの人が職場で常にコンピュータの作業をしていて目が疲れていますよね。そんな時、家に帰って植物を眺めるのはとてもリラックスできるのです。それから僕は今「外飯」という外庭でご飯を食べることを勧める活動もしています。外でご飯を食べると美味しいじゃないですか。緑に囲まれた心地よい空気に触れながら、美味しいご飯を食べる。そんな場所になる「食べられる庭」づくりに取り組み、バルコニーにベンチを設えて、座ってシャンパンを飲みながら生えているブルーベリーの実をつまめるような、そんな庭の提案もしています。伊礼さんの「高岡の家」(『新建築住宅特集』1504)ではいちごを植えました。
もうひとつの試みとしては、できるだけ一般の人にも緑と接する機会をもってもらいたいので、造園ができた段階で、「PLANTSLIST」というファイルをつくって、建主と建築家に渡していますfig.4。ここには植栽配置図と植えた樹木・草・花などのリスト、施工状況、管理方法、完成写真が記してあります。今まで、造園屋が手がけてきた庭は、管理も含めて庭師が請け負っていました。もちろん庭師も見ていくのですが、本来は毎日その庭に接している建主が、ある程度の剪定をしたり、樹木の管理ができるようになった方がよいと思うのです。
それは管理ということだけではなくて、そうすることで、日々刻々と変わっていく庭の表情を楽しむことができますし、建築と共に庭の使い方を暮らしの中で発見していってもらえると思うからです。それでもあまりに木が成長することで樹形が乱れ始めたら、その時は造園屋の出番です。それまでは、植木を生活風景の一部としてとらえて、日々接してほしいのです。
もちろん、「木は1本もいらない」という建主もいるでしょう。落ち葉は嫌だ、葉っぱに付く虫が恐いという人もいます。でも、それが生きているということですし、僕たちの生活はそんな生きているものに囲まれた生活の方が豊かであり、自然だと思うのです。木と自分の人生を共に生きていく、自分の寿命を超えて木が残っていく、それが繰り返されて、多くの木がその場所に残っていくと考えると、僕たちの仕事は地域の核となる仕事につながっていくのだといつも心に刻んでいます。
街を通る人が、「このおうち素敵ね」と褒める場合、大抵は外構も含めていっている場合が多いですよね。周辺に樹木が多く、植栽が豊かである風景の中に佇んでいると、素敵に見えるという側面もあります。つまり、植栽はコミュニケーションツールになりやすいんです。家の前を通る見知らぬ人に、「綺麗ですね、これはなんていう花ですか?」と声をかけられたら、話をするきっかけになります。落ち葉を掃く中での挨拶もそうです。
そんな風に、樹木が庭という風景から、街を広げていくような人と人のつながりもつくっていく。そのことを建築家の方に是非認識してもらえたらと思います。最近の若い方は緑を積極的に取り入れることが多く、よい傾向だと思います。それだけに、木がそこにあるということ以上に庭が意味をなし得る可能性を考えたうえで外構計画を入念に行ってもらいたいです。
造園は街をつくることです。緑いっぱいの方が街は豊かになります。内藤廣さんが「建築家は木を切るな」(『新建築』0802)という論文を書いていましたが、僕はすごく共感しました。もっと緑を皆が大事に守って、増やしてくれたらと思います。樹木や草花、石、水が生活に潤いをもたらす庭を心がけ、道を歩く人が見る視点、家の中にいる人の居心地の両方から、より豊かな暮らしの風景を提案していきたいです。

(2012年11月2日 新建築社にて 文責:新建築住宅特集編集部/初出:『新建築住宅特集』1301 巻頭インタビュー)

荻野寿也

1960年大阪府生まれ/大阪府立今宮工業高等学校建築科卒業/1988年家業である荻野建材入社、同時に緑化部創設。以後ゴルフ場改造工事を機に樹木、芝生を研究、独学で造園を学ぶ/2006年荻野寿也景観設計開設/2021年荻野景観設計に改組/1999年自邸が「第10回大阪府みどりの景観賞」受賞/2013年「craft松本アトリウム」で長野県松本市景観賞奨励賞受賞/ 2015年「三井ガーデンホテル京都新町別邸」で第25回日本建築美術工芸協会賞(AACA賞)優秀賞共同受賞/著書に『荻野寿也の「美しい住まいの緑」85のレシピ』(エクスナレッジ、2017年)

荻野寿也
新建築住宅特集
植栽

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荻野さんが手がけた「森のすみか」(前田圭介/UID)の植栽。地下から住宅内部へ潜るようにして通るアプローチから上部を見る。建物正面外部から入り込む風は高く上へ伸びる植栽に導かれて上へ抜け、住宅内部に広がる。グラウンドカバーであるクリーピングタイムからは爽やかな香りが漂い、訪れる人びとを家の中へと迎え入れる。建築と庭が一体になった空間。(『新建築住宅特集』1212掲載)/撮影:上田宏

施工風景。荻野さんが編み出した地下支柱。/提供:荻野景観設計

下草の植え込み。住宅規模であれば1日で終わらせる。/提供:荻野景観設計

完成後、建築家と建主に渡すPLANTSLIST。植栽の配置図とリストのほか、施工の様子などが記されている。/提供:荻野景観設計

fig. 4

fig. 1 (拡大)

fig. 2