新建築 2017年8月号 美浜町営住宅河和団地
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二子アパートメント=三家大地建築設計事務所THREE-FAMILY HOUSE=倉林貴彦建築設計事務所encher kinuta=篠原聡子/空間研究所SASU・KE=篠原聡子+金子太亮/空間研究所美浜町営住宅河和団地=栗原健太郎+岩月美穂/studio velocity天川村南日裏定住促進住宅=成瀬・猪熊建築設計事務所パッシブタウン第2期街区=槇総合計画事務所 設計組織プレイスメディア(ランドスケープ)K-TOWN=アプルデザインワークショップザ・パークハウス 京都鴨川御所東=三菱地所設計(津田育宏+石井邦彦)風光舎=末光弘和+末光陽子/SUEP.ピン!ひらはらばし=モクチン企画サイエンナガヤ=吉村靖孝建築設計事務所m TERRACE=駒田剛司+駒田由香/駒田建築設計事務所目黒八雲の長屋=高池葉子建築設計事務所LT城西2=諸江一紀建築設計事務所 鈴木崇真建築設計事務所ヒルトップマンションリノベーション=横浜国立大学大学院Y-GSA+針谷將史建築設計事務所(キッチンルーム)=吉田裕一建築設計事務所(居室)コットンハウスリノベーション=横浜国立大学大学院Y-GSA(基本設計) 瀬川翠/Studio Tokyo West(基本・実施設計)東松山の住宅=藤田雄介/Camp Design太子堂の住宅=藤田雄介/Camp Design

作品

撮影: 新建築写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
二子アパートメント 設計 三家大地建築設計事務所 施工 和田工務店所在地 神奈川県川崎市
オーナー住戸が併設された長屋(10戸)と共同住宅(4戸).間口約12m,奥行約27mの東西に細長い敷地で東側で接道する.南側と北側に各住戸のアプローチと専有庭を分散して設けられており,南側に隣接する共同住宅は同じ建主が所有するため,境界線には塀を設けずアプローチを共有する一体的な空間になっている.
FUTAGO APARTMENT TAICHI MITSUYA & ASSOCIATESKanagawa, Japan 2017

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
THREE-FAMILY HOUSE 設計 倉林貴彦建築設計事務所
施工 坂本建築所在地 神奈川県川崎市
3住戸が積層された木造長屋.3つのスペースをずらしながら隣接させることにより,南北の抜けと共に,敷地境界からの引きも生み出している.建て込んだ環境の中,環境的に不利な1階に日照を確保するため南側の部屋へ行くほど天井を高くした.緩和規定により,敷地境界とのセットバック距離によって開口部面積が制限を受ける代わりに120mm角以上の木構造材現しが可能となった.
THREE-FAMILY HOUSE KURABAYASHI ARCHITECTS Kanagawa, Japan 2017

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
encher kinuta 設計 篠原聡子/空間研究所施工 新発田建設所在地 東京都世田谷区
世田谷区の住宅街に建つ8戸からなる共同住宅.敷地形状に沿ったスラブに各階3つの住戸が角度を変えながら配置されることで,各層ごとに表情の異なった共用部が生まれている.各住戸はコアとなる鉄筋コンクリート壁による矩形の部屋と,それを囲む鉄骨造の壁による空間が,レイヤー状に展開する.
NCHER KINUTA SPATIAL DESIGN STUDIOTokyo, Japan 2017

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
SASU・KE 設計 篠原聡子+金子太亮/空間研究所
施工 リンク・パワー所在地 神奈川県鎌倉市
鎌倉市内の山に囲まれた傾斜地に建つ長屋.中庭を囲んでオーナー住戸を含む9戸が配置される.鉄筋コンクリート造の壁の上に木造の小屋組みが各住戸をまたぎながら架かる.通りに面する部分の外装には木ルーバーを用い,日射しと周囲の視線を緩やかに遮る.
SASU・KE SATOKO SHINOHARA+DAISUKE KANEKO / SPATIAL DESIGN STUDIOKanagawa, Japan 2017

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
美浜町営住宅河和団地 設計 栗原健太郎+岩月美穂/studio velocity
施工 伊藤組建設所在地 愛知県知多郡美浜町
海沿いに建つ町営団地の建て替えの計画.10棟の集合住宅が建っている場所で,耐用年数を経過している3棟を解体して建て替え,平屋の住戸が10棟建設された.ひとつひとつの住戸には深い軒と縁側があり,開放的な内部空間と連続して外の共用部や隣の住戸との関係性がつくられている.住人の繋がりを意識したあり方で,家族世帯の住みやすさを提案した場となっている.
KOWA PUBLIC APARTMENT COMPLEX IN MIHAMA STUDIO VELOCITYAichi, Japan 2017

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
天川村南日裏定住促進住宅 設計 成瀬・猪熊建築設計事務所 施工 田原建設 ウエキ所在地 奈良県吉野郡天川村
天川村は奈良県南部の山深い地域.過疎化が進んでいるため子育て世代の移住・定住を促進することを目的に,3住戸が村によって整備された.もとは平坦に造成されていた土地を,地形に合わせて斜面地へと戻している.
SETTLED PROMOTE HOUSHING NARUSE・INOKUMA ARCHITECTSNara, Japan 2017

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
パッシブタウン第2期街区 設計 槇総合計画事務所 設計組織プレイスメディア(ランドスケープ)施工 戸田建設
所在地 富山県黒部市
富山県黒部市にYKKグループが社宅跡地を活用して進めている「パッシブタウン」.自然のエネルギーを最大限に活用したハウジング計画で,第1期(本誌1608)に続く第2期街区は全体敷地の中心部に配置された.コモンスペースを6棟の住棟群に囲む構成.
PASSIVETOWN 2ND BLOCK MAKI AND ASSOCIATESPLACEMEDIA(LANDSCAPE)Toyama, Japan 2017

撮影: 北嶋俊治
photo: TOSHIHARU KITAJIMA
K-TOWN 設計 アプルデザインワークショップ 施工 第一建設(A・B・C街区) カネタ建設 共和土木 廣川建設工業(C街区)所在地 富山県黒部市
YKKグループの単身社員のための100戸の社宅.黒部駅に隣接したふたつの敷地(A・B街区)とYKK黒部牧野工場に隣接した敷地(C街区)の3つからなる住宅団地,地域施設として商業と多目的ホールからなるK-HALLが整備された.
K-TOWN APL DESIGN WORKSHOPToyama, Japan 2017

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
ザ・パークハウス 京都鴨川御所東 設計 三菱地所設計(津田育宏+石井邦彦)
施工 熊谷組
所在地 京都府京都市上京区
鴨川に面して建つ85戸の分譲マンション.景観を守るための高さ規制や周辺の街並みに配慮し,ボリュームが抑えられた佇まいとなっている.建物は鴨川沿いと町屋側の分棟形式で建ち,それぞれの棟が向き合う環境に合った構造形式や軒のディテールが用いられている.エントランスを入ってから住戸までの通路は,植栽や石,木のルーバーといったさまざまな素材を使った長いアプローチ空間として設えられ,京都の風情が表現されている.
THE・PARKHOUSE KYOTOKAMOGAWAGOSHOHIGASHI MITSUBISHI JISHO SEKKEIKyoto, Japan 2017

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
風光舎 設計 末光弘和+末光陽子/SUEP.施工 青木工務店
所在地 東京都江東区
駅からほど近い,運河に面した12戸の集合住宅.周辺建物の高層化が進み,日照環境が悪化している.その中で,最大限冬の日射を獲得しつつ夏の日射を最小にするような形状を模索し,わずかに直射日光を得られる方角に各部屋の開口部を向けた,ねじれるような建物立面が導き出された.
FUKOSHA HIROKAZU SUEMITSU+YOKO SUEMITSU / SUEP.Tokyo, Japan 2017

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
ピン! ひらはらばし 設計 モクチン企画施工 シグマテック
所在地 神奈川県横浜市青葉区
築44年の木造賃貸アパートの改修.8戸の住戸のうち,5戸が空き室となって老朽化が進んでいた.独自の改修手法である「モクチンレシピ」を適用し,居住者やオーナーにとって新たな価値のある木造賃貸アパートとして改修している.改修操作は部分的で些細なものだが,それによって今まで気が付けなかった魅力が顕在化する.各スペースが少しずつ周辺環境との関係を取り戻し,木賃アパートが地域の繋がりを再編する存在となることが目指されている.
PIN! HIRAHARABASHI MOKU-CHIN KIKAKUKanagawa, Japan 2016

撮影新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
サイエンナガヤ 設計 吉村靖孝建築設計事務所施工 Licre Home
所在地 東京都大田区
旗竿敷地に建つ木造3階建て,6戸の長屋.間口約2.73m,奥行約6.3mの空間が3層重なった約52m2を1住戸としている.各住戸からアクセス可能な屋上には,北東側隣地境界線による第二種高度地区の北側斜線制限により,段々状になった菜園が設けられている.屋上菜園を通じて入居者同士の交流が生まれることが意図された.
SAIEN NAGAYA YASUTAKA YOSHIMURA ARCHITECTSTokyo, Japan 2017

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
m TERRACE 設計 駒田剛司+駒田由香/駒田建築設計事務所施工 江中建設
所在地 東京都武蔵野市
東京郊外の住宅地に建つ2戸の木造長屋.それぞれが占有庭を持ち,庭に面して開放的な土間空間が面している.空間ごとに高さの異なる3つの屋根が架かる.隣接するクライアントの実家の庭に連続するようなかたちで外構がつくられている.
M TERRACE KOMADA TAKESHI + KOMADA YUKA / KOMADA ARCHITECTS OFFICE
Tokyo, Japan
2016

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
目黒八雲の長屋 設計 高池葉子建築設計事務所
施工 アイガー産業所在地 東京都目黒区
目黒区八雲の閑静な住宅街に建つ長屋.南側からアプローチする旗竿敷地で地下1階,地上2〜3階の全18戸.地上部は3棟に分棟されているが,地下で一体となった多塔形式の構成が採用された.
MEGURO YAKUMO NAGAYA APARTMENT YOKO TAKAIKE ARCHITECTS
Tokyo, Japan
2017

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
LT城西2 設計 諸江一紀建築設計事務所 鈴木崇真建築設計事務所
施工 前田工務店所在地 愛知県名古屋市西区
「LT城西」(設計: 成瀬・猪熊建築設計事務所,本誌1206)の北側の敷地に建てられた,同じ施主による2棟目のシェアハウス.ふたつの棟は畑のある庭を介して建ち,今回は個室にも庭との関係性がつくられている.内部のパブリックスペースの中には個人が使える居場所が設えられるなど,パブリックとプライベートのあり様を選択できる空間構成が試みられた.
LT JOSAI 2 KAZUKI MOROE ARCHITECTS, SUZUKI TAKAMA ARCHITECTS
Aichi, Tokyo
2017

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
ヒルトップマンションリノベーション 設計 横浜国立大学大学院Y-GSA+針谷將史建築設計事務所(キッチンルーム)吉田裕一建築設計事務所(居室) 施工 NENGO所在地 神奈川県横浜市保土ヶ谷区
築46年を経て空室が目立つようになっていた集合住宅を,そのオーナーで本プロジェクトを推進する民間企業と大学が連携し,地域の特性や現代の暮らし方をリサーチするとともに具体的な空間を実現させた.
HILLTOP APARTMENT RENOVATION PROJECT MASAFUMIHARIGAIARCHITECTURE YUICHI YOSHIDA & ASSOCIATESTokyo, Japan 2017

撮影: 長谷川健太
photo: KENTA HASEGAWA
コットンハウスリノベーション 設計 横浜国立大学大学院Y-GSA(基本) 瀬川翠/Studio Tokyo West(基本・実施) 施工 NENGO
所在地 神奈川県横浜市保土ヶ谷区
25戸中12戸が空室となっていた個室群にからコモンリビング、工房、個室をつくり、居住者のDIYを介したコミュニティの育成を図る.
COTTON HOUSE RENOVATION PROJECT IN KAMIHOSHIKAWA MIDORI SEGAWA/STUDIO TOKYO WESTKanagawa, Japan 2017

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
東松山の住宅 設計 藤田雄介/Camp Design
施工 山崎工務店所在地 埼玉県東松山市
2戸の鉄筋コンクリート造の集合住宅の1室改修.東側は中央に配置した主室の周りをさまざまな木製建具が囲み,ルームテラスやランドリーテラスなどの中間層を外壁沿いに設けている.
HOUSE IN HIGASHIMATSUYAMA YUSUKE FUJITA/CAMP DESIGN Saitama, Japan 2017

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
太子堂の住宅 設計 藤田雄介/Camp Design施工 Cuestudio/バレッグス
所在地 東京都世田谷区
1階は貸店舗が,2階は親世帯が入居する鉄骨造3階建ての3階部分の改修.既存の回遊性のある間取りを活かしながら,中央にレベル差のあるリビングやダイニングを設け,その周りを土間仕上げとしている.土間との境界部分をスチールの鴨居が取り囲み,空間を緩やかに分節する.
HOUSE IN TAISHIDO CAMP DESIGNTokyo, Japan 2017