住宅特集 2018年9月号 Overlap House
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[テラスの価値──多様な建築的外部空間 作品17題]Overlap House=平田晃久 特集対談: 建築はまだまだ変わる=藤本壮介×平田晃久/L型キャンチレバーの家=早草睦惠/大地の家=畑友洋/K2 House=下吹越武人/小屋の間=松山将勝/メープルシロップ=椎名英三/Earth & Horizon=岸本和彦/コヤナカハウス=寺下浩/I HOUSE=鈴野浩一+禿真哉/壺川の住宅=末廣香織+末廣宣子/山のセカンドハウス=井上玄+宇谷淳/森の山荘=桑原茂/小机の家=保坂猛/頂の家=甲村健一/篠木の家=岩田知洋+山上弘/KARUIZAWA CAMP=前田茂樹/井の頭の家=佐久間徹[特別記事]住宅をエレメントから考える〈塀〉再考 現代において塀は必要か=増田信吾 齋藤直紀
Overlap House
撮影: 新建築社写真部

作品

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
Overlap House 設計 平田晃久建築設計事務所
施工 大原工務所
所在地 東京都豊島区
庭付き一戸建て住宅や銭湯やサウナなどがある街に建つ。3軒の住宅を積層させた賃貸住宅。坂道など、周辺の地形がそのまま連続するアプローチと庭をそれぞれの住戸がもつ。
Overlap House Akihisa Hirata Architecture Office
Tokyo, Japan
2018MAP

撮影: 鳥村鋼一
L型キャンチレバーの家 設計 早草睦惠/セルスペース施工 竹花組所在地 長野県軽井沢町
陽の光に照らされた浅間山を望むことができる別荘。浅間山に向かい合うように、北側の急斜面からL型に2階が跳ね出す。鉄筋コンクリートの箱の上に鉄骨の構造体が載る構成を、内外部でそのまま現している。
L-Shape Cantilever House Mutsue Hayakusa/Cell Space Architects
Nagano, Japan
2018MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
大地の家 設計 畑友洋建築設計事務所施工 阿佐建築工務所在地 大阪府池田市
大地を積層するように植栽を施したスラブを積層し、樹木の立体分岐する枝の仕組みを構造システム化した鋼管による柱で支えている。スラブはそれぞれの庭の植栽の成長を見込んだ気積を切り欠き、各層の庭に光と風が届くように計画されている。
Ground House Tomohiro Hata Architect & Associates
Osaka, Japan
2018 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
K2 House
設計
下吹越武人/A.A.E.
施工 小林
所在地 東京都 大規模開発が進む街区と木造住宅密集地の間に建つ。三角形の敷地に四角いボリュームを置き、3つの庭が囲む構成。切れ込んだような真ん中の庭は街とリビングを繋げる。
K2 House Taketo Shimohigoshi/A.A.E.
Tokyo, Japan
2018

撮影: 坂口写真事務所 坂口正臣
小屋の間 設計 松山将勝/松山建築設計室施工 イコー福岡
所在地 福岡県糸島市
長閑な集落に建つ平屋。建物に内包されたふたつの土間によって、手前の集落側に開放された外庭から向こう側の内庭まで緩やかに繋がっていく。1間半のモジュールが連続する架構で構成されている。
KOYANOMA Masakatsu Matsuyama Matsuyama Architect And Associates
Fukuoka, Japan
2017MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
メープルシロップ 設計 椎名英三建築設計事務所施工 大同工業
所在地 東東海
郊外の住宅地に建つ。大きなアウトドアリビングから、大きな間口でリビングに繋がる。ラウンジピットを床面より下げて、視線を変化させながら内外の暮らしを楽しむ。
Maple Syrup Eizo Shiina Architect and Associates
Tokai, Japan
2015

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
Earth & Horizon
設計
岸本和彦/acaa 施工 石和建設
所在地 東京都世田谷区
都心の住宅地に建つ。前面道路に対し長屋門のように設えたガレージ(地階)の上に2層の空間を積み上げ、2階部分は南北に長いふたつのヴォリュームをずらして配置。西側のヴォリュームは眺望を得るため、南・西面を全面開口としている。
Earth & Horizon Kazuhiko Kishimoto
Tokyo, Japan
2017MAP

撮影: 車田保
コヤナカハウス 設計 寺下浩一級建築士事務所
施工 井上工務店所在地 岐阜県各務原市
住宅地と山林との境界に建ち、豊かな自然環境に対して大きな半屋外空間をもつ建築家の自邸。
Gifu, Japan
2014MAP

撮影: 阿野太一
Photo: Daici Ano
I HOUSE 設計 トラフ建築設計事務所施工 シグマ建設
所在地 埼玉県
敷地は郊外住宅地にあり、南側には農地と開発が進む新興住宅地、北側には大きな銀杏や桜の木を挟んで、建主の両親の家がある。機能を分散した3つのヴォリュームをずらして積み重ね、2階をトラス架構にすることでピロティを無柱で実現している。
Saitama, Japan 2
017

撮影: 壺川の住宅
Photo: Koji Okamoto
壺川の住宅
設計
末廣香織+末廣宣子/NKSアーキテクツ
施工 岩永組 所在地 熊本県熊本市 約15mの正方形平面の中に多様な6角形をかたちづくる平面単位を連続させ、居場所を緩やかに繋げると同時に適度な距離感をもたらす。6角形に合わせたY字の鉄骨フレームが屋根の鉛直荷重を受ける。
Haneycomb Frame House Noriko+Kaoru Suehiro/NKS architects
Kumamoto, Japan
2015MAP

撮影: 井上玄
Photo: Gen Inoue
山のセカンドハウス
設計
井上玄+宇谷淳/GEN INOUE 施工 テクノアート
所在地 神奈川県足柄上郡
山の中腹に建つセカンドハウス。北側の野原と南の谷に開ける視界を取り込むように、南北面を全面開口として多様な性格をもつ空間を短冊状に並置。各居室間はそれぞれを繋ぐ開口部により、距離感が調整される。別荘のほか、セカンドオフィス、地域の交流の場として利用される。

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
森の山荘
設計
桑原茂建築設計事務所
施工 長田工務店
所在地 長野県南佐久郡
八ケ岳高原の傾斜地に建つ小さな別荘。メインの生活領域を寝室と水回りを収めた基壇でもち上げ、森の中に溶け込ませている。テラスと土間、リビングの間にあるふたつの建具を開閉することで内外の領域を切り替えることができる。
A Cabin in the Forest Shigeru Kuwahara
Nagano, Japan
2017MAP

郊外住宅地に建つ平屋。プライバシーや防音を考慮して外壁で囲い込んだ平屋の内部に、半戸外の中庭を設置。居室は中庭に面する壁面をすべてガラス建具とし、中庭側に土間の廊下を設えている。中庭は将来的にクリスチャンである建主が集いの場として活用することも意図される。

撮影: 鈴木研一
頂の家 設計 甲村健一/KEN一級建築士事務所施工 桐生環境計画所在地 神奈川県鎌倉市
山の頂上に建つ別荘で、東側には竹林と桜の木、西側には遠くに海と富士山を望む敷地。山の頂上に位置するため隣家からの視線などを気にすることなく、竹林や海に向かう開口を設けることができている。
Summit House Kohmura KENichi/KEN-Architects
Kanagawa, Japan
2018 MAP

撮影: 矢野紀行
篠木の家
設計
+岩田知洋+山上弘 建築設計事務所 施工 トコロ
所在地 愛知県春日井市
切妻屋根の平屋を2棟配置し、その間を屋根が架かる中庭が繋ぐ。約180坪という広い敷地で、リビングスペースと同じくらいの大きさの半外部空間をとり、内外が一体的に生活の場となる。
House in Shinogi +Iwata Tomohiro+Yamagami Hiroshi architects
Aichi Japan
2017MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
KARUIZAWA CAMP 設計 ジオ-グラフィック・デザイン・ラボ 施工 丸山工務店所在地 長野県北佐久郡
メインハウスとアネックスの2棟からなる住宅で、それぞれ親世帯と子世帯が住む。マツ林が生い茂る山林の一角の、3方を緑に囲まれた土地に建つ。周辺に馴染むよう高さを低く抑え、緩やかに傾斜する既存地形の等高線に沿いつつ、内部からの視線の高さに変化が出るように床レベルを決めている。
Nagano, Japan
2018 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
井の頭の家 設計 佐久間徹/佐久間徹設計事務所
施工 匠陽所在地 東京都
庭を囲うようにL型に建物が配置され、リビングの対角線上にテラスがある。家のどこにいても庭とテラスを感じるように計画されている。
House in Inokashira Toru Sakuma/SAKUMASTUDIO
Tokyo, Japan
2018