住宅特集 2018年8月号 大八木邸
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[作品16題]大八木邸=西沢立衛/水庭の家=齊藤裕/門脇邸=門脇耕三 論考: 全体と部分の緊迫した関係を超えて 門脇耕三/二階堂の家=藤原徹平 対談: SE構法と在来工法のハイブリッドの可能性 藤原徹平×池田昌弘/花小金井の住宅=時森康一郎/郊外の3階建て=倉林貴彦/芦屋の家=谷尻誠+吉田愛/藤巻町の家=手嶋保/縦路地=土田拓也/K夫妻の家=中村好文/草加の建物=齋藤由和/谷陰の光=加藤大作+清水純一/森の段床=菅原大輔/港北O=都留理子/ノンブローハウス=海野健三/辻井の家=大西憲司
大八木邸
撮影: 新建築社写真部

作品

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
大八木邸 設計 西沢立衛建築設計事務所施工 工藤工務店所在地 東京都
閑静な住宅地に建つ。外壁は幅105mm、厚さ12mmのヒノキの無節材で、キシラデコールを工場塗装した長さ3mの材を乱貼りしている。
Oyagi House Office of Ryue Nishizawa
Tokyo, Japan
2018

撮影: 齊藤裕
水庭の家 設計 齊藤裕建築研究所 施工 フォレスタ所在地 北海道札幌市
札幌市の中心部より標高が100m以上高い場所に建つ。ブーメラン状に湾曲する東側の外壁。屋根と壁との間にスリットを取り、太陽光を全方位から入れる。雪に埋もれる下部の素材を石に切り替え、板壁の傷みを防いでいる。
Hokkaido, Japan
2017

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
門脇邸 設計 門脇耕三/アソシエイツ+明治大学構法計画研究室
施工 工藤工務店所在地 東京都世田谷区
新旧さまざまな住宅が入り交じる、住宅街の一角に建ち、東西南北それぞれの状況を読み込み、それぞれのエレメント組み上げるように構成された住宅。
Tokyo, Japan
2018 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
二階堂の家 設計 フジワラテッペイアーキテクツラボ 施工 エムテック所在地
神奈川県鎌倉市
背後に神社の森を背負う変形敷地に建つ。SE構法と在来工法を組み合わせたハイブリッド構造で、3.6m角のヴォリュームを横に3つ並べ縦に積層した直方体のヴォリュームに、階段室とパントリーを付加している。

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
花小金井の住宅 設計 時森康一郎建築事務所
施工 工藤工務店
所在地 東京都小平市
約60m2の狭小敷地に建つ、外周を緑に囲まれた住宅。諸室を12個のスペースに割り振った田の字プランで、小さくてもたくさんの場所をもつ。階段ホールを通じて1〜3階がひと繋がりの空間となっている。それぞれの開口部からはさまざまな植物が見える。
Hanakoganei House Koichiro Tokimori Architect & Associates
Tokyo, Japan
2017

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
郊外の3階建て 設計 倉林貴彦建築設計事務所施工 匠陽
所在地 神奈川県川崎市
一般的な3階建ての都市型住宅に混じって果樹園や大きな庭をもつ家などが並ぶ郊外に建つ。敷地面積70m2の小さな家ながらも、大らかな周辺環境に呼応するようにバルコニーや階段、柱などそれぞれの部位をなるべくのびのびとした大きな寸法でつくっている。
Kanagawa, Japan 2016

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
芦屋の家 設計 谷尻誠+吉田愛/SUPPOSE DESIGN OFFICE施工 笠谷工務店
所在地
兵庫県芦屋市接道レベルと建物の建つレベルで約2mの高低差をもつ高台の斜面地に建つ。建て込んだ東西面はハイサイドライトを設置し壁面で構成。内部は鉄骨の柱梁の架構を真壁の現しとし、北側の景色を大きく取り込む。
House in Ashiya Makoto Tanijiri+Ai Yoshida/SUPPOSE DESIGN OFFICE
Hyogo, Japan
2017 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
藤巻町の家 設計 手嶋保建築事務所
施工 誠和建設
所在地 愛知県名古屋市
地方の郊外住宅地に建つ。もともと斜面上部の隣地と同じ高さに造成されていたところ、地階レベルを前面道路と合わせ土留めを兼ねてRC造とし、2層の木架構を載せ、斜面に沿うように大屋根を架けている。

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
縦路地 設計 no.555一級建築士事務所
施工 巧匠建設
所在地 東京都台東区
下町の雰囲気が残る浅草にある、建主夫婦それぞれの仕事場をもつ住宅。周辺の路地に見られる、敷地境界を越えてものや人のふるまいが溢れる昔ながらの路地の光景が、中央を貫く階段室でも参照され、街の路地が建物内部まで縦に延長しているような場所となる。
Tokyo, Japan
2016

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
K夫妻の家 設計 中村好文/レミングハウス 施工 柴木材店所在地 栃木県宇都宮市
敷地は目の前に帯状に連なる広葉樹の木立ちの広がる、高台に建つ。風景を多様な開口部から取り込み、愛読書や美術品を収めた本棚とふたつの吹き抜け空間の周りにさまざまな居場所が散りばめられている。

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
草加の建物 設計 齋藤由和/アデザイン 施工 東京組所在地
埼玉県草加市
間口4.4m奥行き18.4mの南北に細長い変形地に建つ。建物は最大ヴォリュームを確保すべく間口3.2m、奥行き16m、高さ10mとしている。隣家が迫る中、明るさを確保すべく長手方向を貫く連窓を設置している。
Saitama, Japan
2018 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
谷陰の光 設計 加藤大作+清水純一/UND
施工 仲野工務店
所在地 千葉県習志野市
敷地は周辺から窪んだ谷状の土地に位置するため、光の射す時間が限られる。1階は仕切りのないフラットなリビング・ダイニング・キッチンで、上部にレベルが異なる3つの箱を配置し、箱同士の隙間から光が1階へと落ちるようにしている。
Valley of Light Daisaku Kato+Junichi Shimizu/UND architects
Chiba, Japan
2017

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
森の段床 設計 SUGAWARADAISUKE建築事務所
施工 ミズケン
所在地 長野県上水内郡
野尻湖畔に建つ。周囲の樹木が立ち並ぶリズムを踏襲するように1,820mmグリッドを基準に柱を立て、多様な大きさとかたちをもつ5枚の床を積層している。1階の外壁と軒裏には焼スギを、2階部分の外壁はサイディングを張っている。
Nagano, Japan
2017

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
港北O 設計 都留理子建築設計スタジオ
施工 大同工業
所在地 神奈川県横浜市
緑豊かな丘陵地にある住宅。既存のコンクリート擁壁の上に隙間を開けて外壁を設けることで、造成されたばかりの敷地に対して浮かぶように建っている。隙間を介して、内部の動きや植栽が僅かに感じられる。
Kohoku O Rico Turu Architects Studio
Kanagawa, Japan
2017

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
ノンブローハウス 設計 海野健三/海建築家工房
施工 小川共立建設
所在地
東京都渋谷区都心の住宅地に建つ。1階は4台分の貸し駐車場とプライベートなアプローチとの間をURC(堰材にに樹脂ネットを使用した設計者オリジナルのRC造)で分節。2階外壁はUWall(ステンレスネットの間に軽石を詰め込んでいる)で覆い、輻射熱対策となり苔が生え経年変化していく。
Non Blow House Kenzo Unno/Umi Architectural Atelier
Tokyo, Japan
2017 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
辻井の家 設計 大西憲司設計工房
施工 アトリエ・エイト
所在地 兵庫県姫路市
岩山を借景とするため2階を張り出して大きく東側に開いたデッキテラスとリビングをもつ。天井まで続くガラスの欄間と大きな開口により、内外が一体となった空間となる。
House in Tsujii Kenji Onishi
Hyogo, Japan
2015 MAP