住宅特集 2017年2月号 我孫子の家
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[特集]躍動するリノベーション──新しい価値を創造する31のアイデア湯堂のある家=魚谷繁礼 もやし町家=魚谷繁礼 あきるのシルバーハウス=能作淳平 土間繋ぎの二世帯=藤野高志 特集対談=塚本由晴×藤野高志 我孫子の家=青木弘司 法然院の家=森田一弥 Big T=鈴野浩一+禿真哉+寳神尚史 武蔵境の住宅=伊藤暁 アパート改修「はんてん屋」=安藤邦廣+居島真紀 逆戻しの家=芳賀沼整 特集論考=五十嵐太郎 柱の間の家=藤田雄介 HOME BASE=小林和生+小林利佳 壬生松原の住宅=奥田晃輔+堀井達也 飛騨高山に蘇る家=上野英二 西荻窪の家=宮部浩幸 蒲田G邸=雨宮知彦+土橋悟 はなれのはなれ=井原正揮+井原佳代[小特集]マンション1室リノベーション特集論考=篠原聡子 溶けていく、暮らし=日本女子大学×法政大学×日本総合住生活 Memori=日本女子大学×法政大学×日本総合住生活 変化する垣根=日本女子大学×法政大学×日本総合住生活 Yuji Yoshida Gallery / House=川島範久 ハイツYの修理=木村良成+松本尚子 テーブルと建具のリノベーション=松岡聡+田村裕希 代々木上原の連続居=藤原徹平 神宮前の連続居=藤原徹平 THREE CUT LAXX ROOM=北川貴好+ヒロセガイ Pハウス=長岡勉+田中正洋 CLASS=松島潤平 窓の窓=甘粕敦彦+簾藤麻木 チーム・リビング・ハウス=平井政俊 芝浦ユザワ邸=田中昭成
我孫子の家
撮影: 新建築社写真部

作品

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
湯堂のある家 設計 魚谷繁礼建築研究所
施工 上原工務店所在地 京都府京都市左京区
京都北東を流れる河沿いに建つ1930年に建てられた屋敷型住宅の改修。平屋2棟からなり、母屋を住居に、離れを新たに湯堂とした。南側には、この地の風景の一部となっている庭園が広がる。2棟の間には河から取り込んだ水が流れ、下鴨神社の泉川へと繋がる。
Kyoto, Japan
2016 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
もやし町家
設計 魚谷繁礼建築研究所
施工 高橋工務店所在地 京都府京都市下京区
京都駅から北へ1kmほどの場所にある築100年ほどになる町家の改修。かつて酒の麹の栽培所として使われてきた建物で、種麹を「もやし」と呼称することから「もやし町家」と名付けられた。中庭を挟んだオモテとウラにそれぞれ1階2階があり、オモテ・ウラ×1階・2階のおおよそ面積の等しい4つのスペースからなる。
Kyoto, Japan
2015 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
あきるのシルバーハウス
設計 ノウサク ジュンペイ アーキテクツ
施工 工藤工務店所在地 東京都あきる野市
30年前に開発された郊外のニュータウンにあり、子どもが独立した後の夫婦ふたりの住宅の改修。2階建ての高さのフレームを既存の外壁に取り付け、近所の人たちや家族が集まることのできる大きな空間をつくる。防災メッシュシートでつくられたカーテンを開閉することで、サンルームのような室内にもバルコニーのような屋外にも変化する。
Tokyo, Japan
2015 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
土間繋ぎの二世帯 設計 藤野高志/生物建築舎
施工 オムニバス所在地 群馬県
郊外住宅地の一画に建つ築38年の戸建て住宅の1階南側に東西約22mにわたり平屋の土間空間が取り付く。この増築した土間が2世帯の居住空間を繋ぐ。
Gunma, Japan
2014

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
我孫子の家 設計 青木弘司建築設計事務所 施工 Beans
所在地 千葉県我孫子市
建物は我孫子市の手賀沼にほど近い住宅地に建つ、築30年ほどの木造在来工法の2階建ての戸建て住宅のリノベーション。雛壇造成された敷地のため、南側の開口部からは手賀沼を一望できる一方、北側には擁壁が立つ。環境的に不利な状況にあったが、この場所に吹く風を年間を通して解析し、室内に取り込むことができるように開口部や内部の壁などを調整している。
Chiba, Japan
2016 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
法然院の家 設計 森田一弥建築設計事務所
施工 エクセル住宅建設所在地 京都市左京区
京都の東側、哲学の道にほど近い敷地に建つ築100年近い長屋の改修。2階建ての連棟木造住宅の東端部の住戸で、1階を寝室や浴室、書斎などプライベートな空間に、2階を家族が集まる場所としている。外壁は新たにスギ板を取り付け漆喰塗り仕上げとしている。
Kyoto, Japan
2016MAP

撮影: 阿野太一
photo: Taichi Ano
Big T 設計 トラフ建築設計事務所+寳神尚史
所在地 東日本
自然豊かな広大な敷地に建つ夫婦とゲストのための週末住宅。T字型に連結された規格品の農業用倉庫で構成され、住居棟と屋内テニスを楽しめるレクリエーション棟とで計画。それぞれの機能を分棟とし、内部に入れ子状に配置している。
Japan
2016

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
武蔵境の住宅 設計 伊藤暁建築設計事務所
施工 SOU
所在地 東京都三鷹市
郊外に建つ築42年の戸建て住宅のリノベーション。既存の架構と床の仕上げをあえてずらし、床段差や家具を計画。住まい手が手を入れやすいよう意図される。
Tokyo, Japan
2016 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
アパート改修「はんてん屋」
設計 里山建築研究所
施工 田宮建設所在地 茨城県つくば市
4戸の単身者用住戸が入っていた築36年の木造アパート全体を、板倉構法により夫婦の住居兼はんてんの作業場および店舗として再生させる計画。全体を包むスギ板の耐震壁は防火性能も満たすため木造のファサードの実現が可能となった。
Ibaraki, Japan
2015MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
逆戻しの家
設計 はりゅうウッドスタジオ
施工 玉川建築工業所所在地 福島県南相馬市
福島第一原子力発電所事故による避難指示が2016年7月に解除された南相馬市小高区における住宅の改修。建主は仮設住宅から元の住まいに戻る際に、元の家と同じかたちで、2階をなくし以前の半分の広さの住宅を望んでいたため、終の住処としての減築された住宅となった。
Fukushima, Japan
2016MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
柱の間の家 設計 藤田雄介/Camp Design
施工 英建設所在地 東京都小金井市
築40年ほどの木造戸建て住宅の改修。半間分のサンルームを増築しているため、リノベーションでありながら開放的なファサードが可能となった。「柱の間」と呼ぶ半間幅のスペースを中心に田の字型プランとし、建具の移動により多くの空間パターンが生まれる。
Tokyo, Japan
2016MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
HOME BASE
設計 小林和生+小林利佳/PLUS CASA
施工 分離発注
所在地 鳥取県八頭郡
敷地は鳥取県南東にある八頭郡智頭町の山奥。集落の角地に建つ建主の父親が営んでいた工務店の建物を、自宅兼事務所として改修した。もともと資材置き場であった2~3階を事務所兼自宅、1階を資材置き場としている。
Tottori, Japan
2016MAP

撮影: 矢野紀行
photo: Noriyuki Yano
壬生松原の住宅 設計 奥田晃輔+堀井達也/OHArchitecture 施工 八清
所在地 京都市中京区
築約40年の木造戸建て住宅のリノベーション。間口4.8m、奥行き11mの敷地は3面で隣家と近接するため、長手方向を3つに分築し、ふたつのインナーガーデンを挿入することで光と通気を確保する。
Kyoto, Japan
2016MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
飛騨高山に蘇る家 設計 上野英二/オークヴィレッジ木造建築研究所
施工 オークヴィレッジ所在地 岐阜県高山市
築70年以上経った農家の改修。一度骨組み状態にして耐震補強し現代の住まいに合わせて間取りを変更。玄関建具、雨戸、障子などの既存建具は損傷した箇所を修復することで再利用をしている。
Gifu, Japan
2015MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
西荻窪の家 設計 宮部浩幸/SPEAC
施工 清水工事所在地 東京都杉並区
中古戸建て住宅を改修して再販するプロジェクト。設計者は耐震性、断熱性を改善し、間取りを限定せず水回りなど最低限必要な設備のみを設える。住まい手は自身で機能を決めてtoolboxを選び、空間をつくり込んでいく。
Tokyo, Japan
2015MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
蒲田G邸 設計 雨宮知彦/ユニティデザイン +土橋悟/都市環境研究所
所在地 東京都大田区
築60年の木造住宅の既存部を南北方向から挟み込むように増築している。水平力を増築部へと流すことにより、中央の既存部を壁の少ない自由度の高い空間としている。
Tokyo, Japan
2016 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
はなれのはなれ 設計 井原正揮+井原佳代/ihrmk
施工 todo
所在地 東京都港区
築35年の4階建てのビルの一角にある車庫を改修し、居間兼仕事場とする。近くにあるマンションの1室を「寝室」として使い、ふたつの間を行き来することで、街全体をひとつの家のように捉えて暮らす。
Tokyo, Japan
2015MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
Memori 設計 日本女子大学×法政大学×日本総合住生活
施工 日本総合住生活
所在地 東京都練馬区光が丘
日本総合住生活が主催した、日本女子大学と法政大学による学生コンペ。マンション1室リノベーションがテーマで、2015年に1案、2014年に2案が選ばれ実施された。「Memori」は光と風の軸と、それに直交する壁によって生まれた緩やかな空間。

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
溶けていく、暮らし 設計 日本女子大学×法政大学×日本総合住生活
施工 日本総合住生活
所在地 東京都練馬区光が丘
日本総合住生活が主催した、日本女子大学と法政大学による学生コンペ。マンション1室リノベーションがテーマで、2015年に1案、2014年に2案が選ばれ実施された。「溶けていく、暮らし」は家具などで緩やかにゾーニングされたワンルーム。

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
変化する垣根 設計 日本女子大学×法政大学×日本総合住生活
施工 日本総合住生活
所在地 東京都西東京市
日本総合住生活が主催した、日本女子大学と法政大学による学生コンペ。マンション1室リノベーションがテーマで、2015年に1案、2014年に2案が選ばれ実施された。「変化する垣根」は、回転する垣根によって粗密を調整できるワンルーム。

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
Yuji Yoshida Gallery / House 設計 川島範久/ARTENVARCH 施工 丸安商店
所在地 埼玉県さいたま市
築43年になる鉄筋コンクリート造のマンションを、古道具を中心とするコレクションのためのギャラリーと、Airbnb用の客間を併設した住宅へ改修したもの。玄関からギャラリーまでをレベル差なしのひと続きの空間とし、住居・客間との境界に厚みを持たせ、収納棚および通過空間とした。
Saitama, Japan

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
ハイツYの修理 設計 木村松本建築設計事務所+加藤正基 +いとうともひさ+fabricscape+coco
所在地 大阪府高槻市
賃貸ハイツの1室の改修で、「修理し使う」ことを許容する状態が目指された。設計・施工・ファブリックという異なる分野のメンバーによるチーム編成で、それぞれが基本設計段階から案を出し合う。この体制では限られた設計期間内にもさまざまな可能性を試みることができ、改修やローコスト物件に取り組む際の今後の可能性を広げることを意図している。
Osaka, Japan

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
テーブルと建具のリノベーション 設計 松岡聡+田村裕希
施工 栄建所在地 東京都文京区
築30年のマンション1室のリノベーション。鉄骨で組んだ長さ3mのフライングテーブルは既存RC壁の小口に2本のケミカルアンカーで固定してもち出している。

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
代々木上原の連続居 設計 フジワラテッペイアーキテクツラボ 施工 NENGO
所在地 東京都渋谷区
都心のRC壁式構造のマンション一室の改修。RC壁のみを残して、界壁や建具を取り除いた空間にふたつの床レベルを設定。

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
神宮前の連続居
設計 フジワラテッペイアーキテクツラボ
施工 NENGO所在地 東京都渋谷区
都心のRCラーメン構造のマンション一室の改修。リビング・ダイニングから寝室にかけて設置した30×60mm角の木材による8.1mの木架構を設置。

撮影: 大洲大作
photo: Daisaku Ozu
THREE CUT LAXX ROOM 設計 北川貴好+ヒロセガイ
施工 ヒロセガイ
所在地 大阪市北区コレクターのオフィス兼住居の改修。既存の仕上げを取り払い、IKEAの既製品棚を放物線状に加工して収納と間仕切りを兼ね、光と風の抜けも確保する。

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
Pハウス 設計 長岡勉+田中正洋/POINT 施工 A&C
所在地 東京都渋谷区
都心を一望するテラスをもつ、マンション最上階にある1室のリノベーション。テラスに至るまでに、玄関から暗めの廊下を通り明るいリビングへと出るシークエンスが意識されている。対比的な空間をつくることで明るい空間へ出た時の開放感を生み出す。
Tokyo, Japan

撮影: 長谷川健太
photo: KENTA HASEGAWA
CLASS 設計 松島潤平建築設計事務所 施工 ヨシナガ工業所在地 東京都渋谷区
都心にある築35年の鉄筋コンクリート造マンション1室の改修。マット仕上げのフリースペース(左側)とグロス仕上げのワークスペース(右側)。ほぼ正方形のワンルームを光沢の有無という表面処理のみでシンメトリーに領域分けしている。

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
窓の窓 設計 甘粕敦彦+簾藤麻木
施工 月造所在地 東京都目黒区
都心に建つ集合住宅1室の改修。既存の仕切り壁を取り払い、3つの開口部を連続させてベンチや棚を設えて内部と街との境界に居場所をつくる。

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
チーム・リビング・ハウス 設計 平井政俊建築設計事務所 施工 ダブル(建築)イノウエインダストリィズ(造作家具)
所在地 東京都
3連ヴォールトの天井と床の段差により一室空間が緩やかに区切られ、家族が互いの気配を感じつつ思い思いに過ごせるようにした。テラスから差し込む光が天井に反射し、やわらかく光が拡散する。

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
芝浦ユザワ邸 設計 田中昭成ケンチク事務所
施工 マゴメ工務店所在地 東京都港区
都心に建つ築35年のマンション1室の改修。LDKの機能を備えたメインルームと立体的に構成される小部屋群から成る。約3m2のアイランドカウンターは5種類のガスコンロを備えている。