住宅特集 2013年7月号 TN-house
Content
[作品3題]経堂の住宅=長谷川豪
/批評: 日埜直彦 N邸=ムトカ建築事務所/批評: 青木淳 鎌倉極楽寺の住宅=川辺直哉 /批評: 柳澤潤 [特集]集まる〜世帯のあり方東松山の家=竹原義二 桜通の曲がり屋=岸本和彦 FRILL=駒田剛司+駒田由香 由比ガ浜の家 スパイラルルーフ=工藤宏仁 TN-house=安藤毅 流れの家=須川哲也+須川真紀子 アジアンマーケットハウス=須川哲也+須川真紀子 Big/Small House=郡裕美+遠藤敏也 little valley house=坂野由典 松竹台の家=アラキ+ササキアーキテクツ 練馬の連なり家=アトリエノット 蕨の家=渡辺康 福長克彦 白鷹の家/SNOW LIGHT HOUSE=渋谷達郎 桜台の家=鈴木淳史
TN-house
撮影: 新建築社写真部

作品

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
経堂の住宅 設計 長谷川豪建築設計事務所
施工 泰進建設所在地 東京都世田谷区
緑豊かな住宅地に建つ、若い編集者夫婦のための小住宅。1階は天井高さを1,820mmに抑え、膨大な本を納める本棚の間に寝室や玄関、洗面等を挿入。2階はリビングとダイニングのみで、南北に開き、その上に厚さ60mmの屋根が、そっと載せたように架かっている。
TOkyo, Japan
2011 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
N邸 設計 ムトカ建築事務所
施工 クマイ商店所在地 神奈川県川崎市
西に住宅地、東の谷には幹線道路が走る郊外住宅地に建つ。ヴォリュームを周囲に合わせ、同じ表情をした東西のファサードには3方向に連続する同じ形態の窓を設えて、双方の環境をつなぎ合わせる。また平面、断面ともに線対称で構成し等価な居場所をつくることで、機能を限定しない自由度を担保している。
Kanagawa, Japan
2013 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
鎌倉極楽寺の住宅 設計 川辺直哉建築設計事務所
施工 泰進建設所在地 神奈川県鎌倉市
鎌倉極楽寺の坂道に面した敷地に、ほぼ同じ面積の平屋と2階建てのヴォリュームを角度を振って並べ、間を高さ2,700mmの屋根でつなげた住宅。内部はワンルームのように連続しながら、天井高さや開口の位置と大きさ、空間のプロポーションなどのスケールを、周辺環境との関わりを考えて操作することで緩やかに分節している。
Kanagawa, Japan
2013 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
東松山の家 設計 竹原義二/無有建築工房
施工 時田工務店所在地 埼玉県東松山市
2世帯3世代の住まいとして、正方形の平面をもつふたつの棟が30度振って接続し、視覚的、動線的な軸線や回遊性を生み出している。年老いた親への介護や気遣いをふまえた空間設計のほか、多様な素材を用いるディテールによって構成される。
Saitama, Japan
2013 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
桜通の曲がり屋 設計 岸本和彦 acaa
施工 建築工房ビス所在地 岐阜県岐阜市
約635m2の敷地にヴォリュームを3つに分割配置。左手前の切妻屋根に親世帯、奥側に子世帯、真ん中は両世帯の居住がそれぞれ納まり2階でつながる。ヴォリュームを貫通する路地は、全長約26m×幅1.5m。ガレージを納めた下屋をくぐり、各玄関にアプローチする。
Gifu, Japan
2011 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
FRILL 設計 駒田剛司+駒田由香/駒田建築設計事務所
施工 仲野工務店所在地 東京都世田谷区
角がラウンドした一筆書きの150mm厚の白いRC壁が空間を隔てて、プライベート・パブリックの場をゆるやかに規定していく。1階と2階で同じプラン構成となり、天井高のみ反転する場は、用途を限定しない場をつくりあげる。
Tokyo, Japan
2013 MAP

スパイラルルーフ
撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
由比ガ浜の家 スパイラルルーフ 設計 工藤宏仁建築設計事務所
施工 長森建設
所在地 神奈川県鎌倉市
シルバー世代の夫婦とその息子、娘のための住居のほか、事務所とピアノホールからなる。既存の2世帯住宅のうち老朽化した部分を撤去し建て替えて、既存部に息子たちのエリアと事務所、新築部に親世帯と共有空間、ピアノホールを納めている。プランは中庭を取り囲んでスパイラル状に展開する。新築部上部の屋根「スパイラルルーフ」はピアノ室の防音も兼ねた屋上庭園となり、デッキ屋根と連続して家族の動線をつないでいる。
Kanagawa, Japan
2012 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
TN-house 設計 安藤毅/エアスケープ建築設計事務所
施工 辰所在地 東京都杉並区
夫婦とその母親のための2世帯住宅。1階に母親の、2・3階に夫婦のための居住スペースを納め、3層吹き抜けるエントランス・ギャラリーが光と共に双方の気配を伝える。敷地南西コーナーのパティオと母の部屋のRCのテーブルを同レベルとしたり、2階では階段室を囲む三角形の動線をつくり出すことで奥行きをもたらしている。
Tokyo, Japan
2013 MAP

撮影: 鈴木研一
photo: Kenichi Suzuki
流れの家 設計 須川哲也+須川真紀子/須川ラボ建築設計事務所
施工 東京組所在地 東京都目黒区
両親の住む敷地内に建てられた姉妹がそれぞれの家族と暮らすための独立した2世帯住宅。外部の路地を室内に引き込むような空間構成が目指され、1階の玄関からスキップフロアで各室が立体的に連続する。密集市街地でも、光、風、熱の流れがよくなるよう、環境解析に基づいた設計がなされている。
Tokyo, Japan
2012 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
Big/Small House 設計 郡裕美+遠藤敏也/スタジオ宙
施工 平野建設所在地 東京都武蔵野市
前面道路の拡張に伴い、敷地面積約27m
2
まで縮小した場所に計画された完全分離型の2世帯住宅。南面には
、フラットバーと鉄筋が交叉するブレースと接合したパンチングスクリーンが張られ、耐力壁となるほか採光や視線遮蔽の役割も兼ねる。
Tokyo, Japan
2013 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
little valley house
設計 坂野由典/FLAT HOUSE
施工 長橋工務店所在地 東京都世田谷区
2層目から上のヴォリュームを分け、中庭を設けて光や通気を確保した。1階に親世帯、2、3階に子世帯。暮らしは分立しながら、書庫を共有スペースとして設けた。書庫の動線は、世帯同士でクロスせずアクセスできるように計画されている。
Tokyo, Japan
2012 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
松竹台の家 設計 A+Sa アラキ+ササキアーキテクツ
施工 原島建築所在地 神奈川県横浜市
敷地の高低差をいかし、3つのヴォリュームを配置。土間を介してシームレスにつなぐ。玄関から2階まで視線が抜ける立体的なワンルームでありながら、段差や土間より部屋を緩やかに隔て家族の居場所をつくりだしている。
Kanagawa, Japan
2012 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
練馬の連なり家 設計 アトリエノット
施工 勝又建設所在地 東京都練馬区
リビングダイニングを中心に家族の各室をスキップフロア状に点在させた。キッチンとリビングダイニングと隣り合わせて祖母の和室を配置し、子世帯家族と互いに気配を共有する。個室の建具に開き戸を用いて開け放す空間がつながり大きなワンルームとなるように計画されている。
Tokyo, Japan
2013 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
蕨の家 設計 渡辺康/渡辺康建築研究所 福長克彦/福長設計室
施工 解良工務店所在地 埼玉県川口市
3つのコーナーに3人の子供のためのスペースをそれぞれ設け、家族が集まるリビング・ダイニングと緩やかにつながる。レベル差も利用して、人のつながりと場のつながり方が検討されている。
Saitama, Japan
2012 MAP

撮影: 渋谷達郎
photo: TATSURO SHIBUYA
白鷹の家/SNOW LIGHT HOUSE
設計 渋谷達郎+アーキテクチュアランドスケープ一級建築士事務所
施工 丸ト建設所在地 山形県西置賜郡
雪国における日照確保のため、2階壁面に、木造在来工法と厚さ40mmの中空ポリカーボネート板、透湿防水紙(タイベック)、空気層で構成し壁面全体を採光面とした「採光断熱壁」を取り入れた住宅。回遊できるワンルームのプランで、1階南面は全面開放でき、吹抜けを通して2階北側の開口から自然通風・換気ができる。
Yamagata, Japan
2010 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
桜台の家
設計 鈴木淳史建築設計事務所
施工 前川建設所在地 東京都練馬区
3世帯が住まう家として、6つのヴォリュームが重なり合いながら中庭を囲むように連なっている。各ヴォリュームは素材や屋根の形状がそれぞれ異なり、中庭側へ開いた大きな開口によって互いの姿や近隣の風景を積極的に取り入れる。将来改築や減築のしやすい構造を採用。
Tokyo, Japan
2013 MAP