住宅特集 2010年10月号 Dual Channel House
Content
[特集]住空間のディテール2
帝塚山のセミコートハウス=
横内敏人
多面体の屋根・岐阜ひるがの=
横河健
湖畔の家=
城戸崎博孝
斜形の家=
早草睦惠
東府中の家=
手嶋保
門前の家=
岡田哲史
海と山に浮かぶ家=
上野英二
奥美濃の家=
上野英二
瀬古の家=
杉下均 [特集2]プランニングからの提案
Dual Channel House=
中佐昭夫
・
田中知博
豊田の家=
甲村健一
ホールのある住宅=
能作文徳
3POKO=
服部信康
,
Ken Yokogawa
,
Hirotaka Kidosaki
,
Mutsue Hayakusa
,
Tamotsu Teshima
,
Satoshi Okada
,
Eiji Ueno
,
Hitoshi Sugishita
Dual Channel House

作品

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
帝塚山のセミコートハウス
設計 横内敏人建築設計事務所
施工 大種工務店所在地 大阪市
プライバシーを保ちながらも、庭に対して開放的なプランを生み出す事が出来るセミコートハウスの形式をとった住宅。この形式をもつことで、室内に適度な距離感が生まれ、パブリックとプライベート、和と洋、伝統と現代、大きなスケールと小さなスケールなど対立しがちな要素や概念を調和させている。
Toshihito Yokouchi Architect & Associates
Osaka, Japan
2009 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
多面体の屋根・岐阜ひるがの
設計 横河健/横河設計工房
施工 飛騨建設所在地 岐阜県郡上市
別荘地の高台に建ち、多面体の天井・屋根をもつワンルーム空間が地上から浮いているような構成の別荘。内装の建具等はすべて設計者のデザインで、雄大な自然の風景に対して、それらを空間構成と共に緻密な細部が受け止めている。
Ken Yokogawa Architect & Associates
Gifu, Japan
2010 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
湖畔の家
設計 城戸崎建築研究室
施工 箱根建設所在地 神奈川県
湖に面した別荘。リビング、ダイニングを湖側に張り出し寝室と和室を下げた雁行配置の平屋。敷地の高低差を生かして1階のフロアレベルを庭から1,300mm上げ、深い軒に覆われたデッキが設けている。
Kidosaki Architects Studio
Kanagawa, Japan
2009

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
斜形の家
設計 早草睦惠/セルスペース
施工 大同工業湘南本店所在地 神奈川県鎌倉市
敷地の南側には勾配30度前後の小高い山が、北側には住宅地を挟んでその先に山を望む盆地のような場所での、アトリエ住居と家族の家の二棟を同時に建てる計画。距離感を惑わす「斜め」を用いて敷地を斜めに分解し、斜めの線で空間を構成することで、自然との間、人間との間に適度な距離感つくり出している。
Mutsue Hayakusa/Cell Space Architects
Kanagawa, Japan 2009

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
東府中の家
設計 手嶋保建築事務所
施工 宮嶋工務店所在地 東京都府中市
緩やかな丘陵地帯に建つ住宅。敷地に対して建物を雁行させ、また室内にレベル差を設けることで、様々な角度から庭を眺められる。室内では、壁面の仕上げのテクスチャーに変化をつけることで、光に応じてさまざまな表情が生まれるように設計されている。
Tamotsu Teshima Architect and Associates
Tokyo, Japan
2010 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
門前の家
設計 岡田哲史建築設計事務所
施工 飯島建設Nagano, Japan
2009 長野県の門前町に建つ住宅。家並みや隣家の軒庇の高さを意識して、敷地の西側をアプローチの路地とし、東側に向かってヴォリュームをセットバックさせている。敷地の高低差に合わせ、居室をスキップさせながらつなげる構成。
Satoshi Okada architects
Nagano, Japan
2009

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
海と山に浮かぶ家
設計 上野英二/オークヴィレッジ木造建築研究所
施工 オークヴィレッジ所在地 静岡県
太平洋を眼下に望む山腹に位置している。海側のリビング部分を、斜面にキャンチレバーで張り出している。外壁はスギ板張り。寝室などの居室は木々が茂る山側にまとめられ、廊下を介して庭に面する構成。
Eiji Ueno/Oak Village
Shizuoka, Japan 2008

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
奥美濃の家
設計 上野英二/オークヴィレッジ木造建築研究所
施工 オークヴィレッジ所在地 岐阜県
長良川の支流を望む高台に建つ、茶室を備えた木造平屋。南北面に大きな開口が設けられ、室内を介して山々を眺めることができる。室内は、低座の暮らしのために天井高さが低く抑えられている。外壁はサワラへぎ板張り。
Eiji Ueno/Oak Village
Shizuoka, Japan
2008

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
瀬古の家
設計 杉下均建築工房
施工 丸平建設所在地 岐阜県揖斐郡
揖斐郡大野町の風景に馴染むよう、軒高を抑え、切妻屋根を大きくかけた住宅。プランは土間と床上部を二分する三間取りとして、屋根の架構に変化をもたせている。棟の南側半分は垂木を現しとし、北側半分は断面の大きな梁を架け、白く塗装している。また大きな空間とバランスを取り、双方が引き立つよう、ディテールにも細かい表現は使わず、太い木枠や柱、大きめの家具の見付け等が検討されている。
Hitoshi Sugishita
Gifu, Japan 2009

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
Dual Channel House
設計 中佐昭夫・田中知博/ナフ・アーキテクト&デザイン
施工 大倉建築所在地 東京都町田市
寺に隣接した敷地に建つ、トンネル状の住宅。建主は実家(お寺)の家業に関する活動と、夫は音楽家として、妻は雑誌編集者としての仕事も抱えており、そうしたさまざまな活動をふたつのチャンネルに分け、東西端部にふたつのリビングを設け、それぞれの用途に割り当てている。また基礎をFL+810mmまで立ち上げてキッチン・作業台等として活用し、その上に載る木軸の納まりを場所によって変えることで空間に変化をもたらしている。
Akio Nakasa・Tomohiro Tanaka/naf architect & design
Tokyo, Japan 2009

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
豊田の家
設計 甲村健一/KEN一級建築士事務所
施工 白武所在地 愛知県豊田市
木ルーバーの内側に、土間空間を設けた住宅。ここの住人は、土間を介して1階の個室へ入り、内部廊下・階段から2階の居間やキッチンへと上がる。居室と半外部空間の関係性は、昔の家の縁側空間の役割から発想が広がり、新たなプランニングへと結実されている。
KOHMURA KENICHI / KEN-ARCHITECTS
Aichi, Japan
2010 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
ホールのある住宅
設計 能作文徳建築設計事務所
施工 広橋工務店所在地 東京都中野区
もともと老朽化したダンスホールがあった敷地に建つ、住まいとホールをあわせた住宅である。幅6m、長さ10m、高さ4mほどのがらんどうのホールに、このスケールにあわせた大きな窓と天窓が立体的に組み合うように開けられ、屋外のような明るい窓辺の空間が設けられている。
Fuminori Nousaku Architects
Tokyo, Japan
2009 MAP

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
3POKO
設計 服部信康建築設計事務所
施工 アーキッシュギャラリー所在地 愛知県名古屋市
名古屋市の新興住宅地に建つ住宅。道路と敷地の高低差が2.7mほどあり、また建主のご主人が車椅子を利用していることから、エレベータで移動するご主人のための動線と、家族が利用する階段、子供部屋とリビングを直接つなぐ急な階段と、複数の動線を設えている。特にエレベータホールと子供室間の移動は外部を介するなど、不便さも強いられるが、建主家族だけの使い方やルールが生まれることで、家族間の絆を深めることが意図される。
Nobuyasu Hattori Architect
Aichi, Japan
2007