住宅特集 2010年6月号 T博士の家
Content
[特集]環境への視線
T博士の家=
古谷誠章
A-ring=
山下保博
GPLの家=
中川純
Holistic Light Box=
海野健三
SPROUT=
峯田建
+
恩田恵以
hhhouse=
Etre Design
東京郊外の家=
藤村龍至 [特集2]キッチン・水回り2010
Kinari=
松野勉
・
相澤久美
秦野の家=
田井幹夫
N-CUBE=
吉村寿博
2501=
関野阿希子
+
上田知正
聖居=
椎名英三
HOUSE-R=
池村圭造
Steel Truss=
木村博昭
下鴨の家3=
長坂大
北鎌倉の家=
谷尻誠 名和研二
湧雲の望楼=
羽深隆雄
高松の住宅=
メジロスタジオ [五軒の住宅]
茅ヶ崎の家=
千葉学
ボクテイ=
アトリエ・ワン
姉妹の家=
奥野公章
ダンダンダニエ=
長岡勉
+
田中正洋 横尾真
軽井沢・追分の家=
佐藤文
+
鹿嶌信哉
Yasuhiro Yamashita
,
Jun Nakagawa Kenzo Unno Ken Mineta Ei Onda Etre Design Ryuji Fujimura Ben Matsuno Kumi Aizawa Mikio Tai Toshihiro Yoshimura Akiko Sekino Tomomasa Ueda Eizo Shiina Makoto Tanijiri
,
Kenji Nawa Takao Habuka Mejiro Studio Manabu Chiba Atelier Bow-Wow Masaaki Okuno Ben Nagaoka Masahiro Tanaka Shin Yokoo Aya Sato Nobuya Kashima
T博士の家

作品

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
T博士の家 設計 古谷誠章+NASCA
施工 東スリーエス所在地 千葉県八千代市
環境分野に携わる建主と、建築家、設備家による環境実験住宅。環境や設備のための装置の取り入れ方とデザインとの融合を図り、その観点により重きを置いている。CASBEE戸建ての第三者認証も申請中。
Yachiyo, Chiba, Japan 2009

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
A-ring 設計 山下保博×アトリエ・天工人×金沢工業大学宮下研究室
施工 みづほ工業所在地 石川県金沢市
アルミニウム合金を構造体、放熱器として利用し、ランニングコストがゼロの住宅を目指した「アルミハウス・プロジェクト」の集大成となる住宅。構造、冷暖房システム、照明器具、設備空間、そして機能を兼ね備えた「アルミリング」を導入している。また、リング以外の柱や梁もアルミ製で、地下を除くすべてがアルミニウム合金造の住宅である。
Yasuhiro Yamashita×Atelier Tekuto×K.I.T. Miyashita lab.
Kanazawa, Ishikawa, Japan 2009

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
GPLの家 設計 中川純/レビ設計室
施工 山崎工務店所在地 練馬区石神井町
生産・流通システムの構築のレベルから考案された実験的住宅。そのために木造パネル構法、潜熱蓄熱式床冷暖房が開発されている。同時に、窓の開閉や温湿度、使用電力などのアーキログと、人間の動線を計測することで、設計のツールとなる新たなコンテクストの調査を行っている。設計図書、見積、熱環境データ、居住者データ、シミュレーションモデル一式を、General Public Licenseにすることで、情報を公開し、多次創作的な活動を支援する流通システムをつくることが意図されている。
Nerima, Tokyo, Japan 2009

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
Holistic Light Box
設計 海野健三/海建築家工房
施工 海建築家工房所在地 千葉県船橋市
外壁をフリーメンテナンスとするため、経年劣化の心配がなく、経年変化を味わえる素材として、ガラス、コールテン鋼、ステンレス、そして石という素材を選んでいる。外壁は、南北面は強化ガラスの間に断熱材を挟んだ光壁、東西面はステンレスネットの中に軽石を詰め込んだ「Uウォール」。「Uウォール」は雨樋を兼ね、輻射熱対策の通気層にもなっている。
Kenzo Unno
Funabashi, Chiba, Japan 2009

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
SPROUT
設計 峯田建 恩田恵以/スタジオ・アーキファーム一級建築士事務所
施工 藤建設工房所在地 埼玉県所沢市
専業農家の老築化した納屋を取り壊し、住宅を建てる計画。車や農業用車両8台を収納できる車庫を住宅を囲むようにつくり、それに屋根を架け、第2の地面とすべく芝を敷いている。芝は周囲の緑へと中からの視線をつなぐとともに、井戸水を利用した灌水システムにより涼を取ったり落ち葉を洗い流す役割も果たす。
Tokorozawa, Saitama, Japan 2009

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
hhhouse 設計 Etre Design
施工 長谷川建設所在地 静岡県富士市
ひとつのシステムで、オーディオ、空調、セキュリティ、インターフォン等々、生活の中にさまざまなシーンをつくり出す仕組みが組み込まれた住宅。そのために天井に格子構造を採用し、柱のない一体空間とレベル差から大きなワンルームでの生活を提案している。
Fuji, Sizuoka, Japan 2009

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
東京郊外の家 設計 藤村龍至建築設計事務所+オーノJAPAN
施工 大勝建設所在地 川崎市
東京郊外の住宅地に建つ住宅。敷地は120度の角度をなす角地。設計者が提唱する「超線形設計プロセス論」の下、敷地の特徴や施主の要求などの環境的な条件を読み込むことで、「郊外」という環境に積極的に向き合い、その再構築を試みている。
ryuji fujimura architects+OHNO JAPAN
Kawasaki, Kanagawa, Japan 2009

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
茅ヶ崎の家 設計 千葉学/千葉学建築計画事務所
施工 エスエス所在地 神奈川県茅ヶ崎市
天井部三角形の梁が開口部や部屋の領域を構成する住宅。くの字に入り込んだ開口部は、FIXのガラス面と木製建具で室内へ外部が浸食してきたような光を導く。
Chigasaki, Kanafgawa, Japan 2010

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
ボクテイ 設計 アトリエ・ワン+東京工業大学塚本研究室
施工 ストラクチャード・エンヴァイロメント所在地 東京都墨田区
防火地域にある約40m2の敷地に建つ木造2階建ての住宅。東西に並列する2種類の棟を幹のような螺旋階段がつなぎ、ねじれた白い壁が西側の1階と東側の2階を結び、力を伝えている。限られた面積の中にも大きな領域を確保すべく、枝を広げた樹上のような空間をつくりだしている。
Sumida, Tokyo, Japan 2008

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
姉妹の家 設計 奥野公章建築設計室
施工 米山住研所在地 山梨県西八代郡
それぞれの世帯が35坪の広さをもつ平面的に完全分離の二世帯住宅。空間構成や仕上げ、構造計画などを共通の構成にしたユニットにすることで工程や仕上げ材料の統一を図っている。それぞれ2階建てのコアを中心に、その周辺に平屋が廻らせている。南側の平屋部分は両世帯をつなぐ奥行き1間の広縁で、トステムの協力により実現した透光性のある雨戸スクリーンを設えることで、半屋外として利用できる空間となっている。
Nishiyatushiro-gun, Yamanashi, Japan 2009

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
ダンダンダニエ
設計 長岡勉+田中正洋/POINT 横尾真/OUVI
施工 成田工務店所在地 東京都目黒区
北面は高度斜線を避け、南面は駐車スペースを確保するためにヴォリュームが段状に切り取られている。内部は、4つの空間が段状に積まれた北側と3つの空間が積層された南側で構成されており、縦格子により緩やかにつながれている。キッチンカウンター兼ダイニングテーブルや、前面道路を見通せるベンチ、机も兼ねた手摺など、「人の居場所」と「モノの居場所」が各所に生み出されている。
Meguro, Tokyo, Japan 2009

撮影: 新建築社写真部
photo: SHINKENCHIKU-SHA
軽井沢・追分の家 設計 佐藤文+鹿嶌信哉/K+Sアーキテクツ 施工 所在地 長野県北佐久郡軽井沢町
軽井沢の週末住宅。周囲の自然に合わせて、建築でも疑似自然的な「ムラ」のある空間をつくり、できる限りその場を環境の中に浸透させようとしている。「ムラ」は、室内に明暗、高低、開閉、広狭、遠近、といった要素を意識的に混在させることでつくり上げている。
Karuizawa, Kitasaku, Nagano, Japan