新建築 2020年11月号発売となりました !

コロナ時世下の都市空間 第1回:社会活動を維持する対人距離施策

関谷進吾/プレイス・ソリューションズ・グループ代表

「舗装パターンとチョークを活用したイスラエルのデモの光景」
4月19日、コロナ感染抑制のための厳しい規制の中、イスラエルの第二の都市テルアビブでは、ラビン広場の舗装パター ンを活用して2m間隔で2,800箇所にチョークの印が付けられ、何千もの人々が集い、在任歴の長いネタニヤフ首相の汚職 を追随するための抗議デモが行われました。コロナ時世下でも、民主主義を表現する機会は、チョークによって確保されるのです。

「チョークを活用して対人距離を確保したインドネシアの朝市」
変化しているのは、政治の舞台だけではありません。私たちの日々の生活を支える経済にも変化がみられます。4月29 日、インドネシアの中部ジャワ州のサラティガの朝市には、約860の露天商が、チョークを活用して対人距離を確保しながら、商いを実現させました。深夜1時から朝6時半まで、Jalan Jenderal Sudirman通りの路上で実施されるもので、これが先例となり、他地区であるビントロデマク市場などに適応されることになっています。チョークによって、 人々の表現と生活基盤を守ることができるのです。

関谷進吾/プレイス・ソリューションズ・グループ代表
1983年、英国ウェールズ生まれ。慶大環境情報学科卒、同大学大学院修了。フルブライト奨学制度で、ニューヨーク市のプラット・インスティテュート大学院にてプレイスメイキング学修士。ニューヨーク市では、BID組織ユニオンスクエアパートナーシップのデザインスペシャリストとして働き、後に、WXY建築・都市デザイン事務所において、プランナーとして、ダウンタウンブルックリンの公共領域の再編プロジェクトなどに従事。帰国後、プレイス・ソリューションズ・グループ合同会社を設立。